| 老朽マンションの奇跡 (新潮文庫) (2012/12/24) 井形 慶子 商品詳細を見る |
言葉の説得力、文章の読みやすさ、人間の機敏を言葉にするところなど、思わず一気読みする。失礼ながら、井形慶子といえばイギリスかぶれの作家という印象しかなかった。ところが、出版社を経営していて、会社の倉庫兼、若手社員を住まわせるための中古マンションを吉祥寺に買い、リフォームするまでを書いた本である。当の社員に知らせず家を用意したり、社員のアパートに上司が行ってみたりと、今どき珍しく人間関係が濃密な会社のようだ。
その若手社員ハヤト君(仮名)が付き合っていた彼女に別れ際に言われた言葉が
「たかだか都内のワンルームも借りれないのなら、一人で所沢にいれば
よかったじゃない」
女は強し。井形慶子もこの彼女に憤慨しているが、同時に東京の住宅事情の悪さについてコンコンと語っている。この本は井形慶子の新しい一面を教えてくれる。
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